釣り餌のシラサエビやブツエビの正式名称は何か?餌屋で年中手に入る理由はコレだ!!

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どうも、ヒカリblogへようこそ。

釣り餌屋でよくシラサエビやブツエビという活餌が売られています。釣り以外でこの名前のエビって中々聞く機会がないと思います。

そして年がら年中取り扱われていて、品切れも一部の時期しかないです。なぜ安定供給されているのか気になったので文献調査をしてみました。

今回はこういった釣り餌の何気ない疑問を調査して、記事にまとめていこうと思います。

釣り餌屋の活エビの正式名称は?

普段餌に使っているエビがどんな種類なのか気になったことありますか?国産なのか外国産なのか。

実はシラサエビやモエビ、地エビ、ブツエビというのは商品名で正式名称ではありません。なので釣り餌以外でこの名前を聞かないわけですね。

シラサエビの正式名称

シラサエビが品薄

まずはシラサエビ、地エビ、モエビの3種類から。

シラサエビは一言でいうと、「スジエビ」になります。池や川の茂みを虫網でガサガサしたら取れるエビです。地エビ、モエビも「スジエビ」です。つまりシラサエビ=地エビ=モエビ。

シラサエビやら地エビなど複数の名前で呼ばれますが、これは地域による違いと産地による違いになります。関西は琵琶湖でほとんどの餌エビが漁獲されるので「シラサエビ」が浸透しているかと思います。

種族名はテナガエビ科(スジエビ属)になります。

彼らの食性は肉食メインなので、釣りで余ったシラサエビをメダカ水槽に入れたら事件が起きるので注意してください。

これだけなら少しググれば出てくるので情報のオリジナリティがないですね笑。

ここから先が本番。

実は、一般的にシラサエビという名前で売られているエビには2種類あります。

まずはスジエビ。これは日本の河川はもちろんのこと、韓国や中国の淡水域でも生息している種類のエビです。

そして、もう一種類にカラテナガエビ(和名:チュウゴクスジエビ)がいます。和名の通り、生息域は中国やミャンマー、ロシアが挙げられます。こちらは日本には生息していない外来種です。(詳しくは次項)

外国産シラサエビの脅威

ここで重要なのが、外来種という点です。海で撒き餌に使う分には死滅しますが、汽水ないし淡水で使用された場合は繁殖し生態系を歪める可能性があります。

また、日本では未確認の疫病が蔓延し、養殖業に打撃を与える可能性があります。この具体例として、クルマエビの急性肝膵臓壊死症が挙げられます。

簡単に言うと、クルマエビの稚エビの死亡率が脅威の100%の病気です。これを皮切りに水産資源保護法が強化されました。

その結果が、シラサエビの輸入許可制導入です。実質の輸入禁止になりました。

なぜ許可制が輸入禁止に繋がるのか?

答えは簡単。税関がチェックするのに12時間かかります。税関を通過した時点で、空輸コンテナで調達したエビの半数が死んでしまいます。ここからさらに運搬して、問屋を通して餌屋に到着することにはほぼ全滅します。

全滅するのが分かっている商品を調達する企業はない。なので実質の輸入禁止になるのです。

じゃあ何でシラサエビというピンポイントな規制がかかったのか?これは琵琶湖で取れたシラサエビ(湖産エビ)が食用にされており、そこに外国産シラサエビの影響が懸念されたためです。

ブツエビの正式名称

続いてはブツエビ。

ブツエビの正式名称は「ミナミヌマエビ」になります。

日本固有種の他、シラサエビ同様に外来種が混じっています。

韓国から「コウライヌマエビ」。中国から「シナヌマエビ」という種類のエビに加えて約20種類ほど存在すると言われています。

現在もブツエビは輸入品が流通しているので、メバル釣りでよく使う「ブツエビ」は日本に生息していない種類のヌマエビが混じっているということです。

ここで疑問が生じますね。先ほど、シラサエビは水産資源法の規制で輸入禁止となりましたが、ブツエビは大丈夫なのでしょうか?

実は、20種類程いると書きましたが分類体系が曖昧かつ混乱しているので、種の同定(種類の特定)ができないそうです。

こういった経緯からブツエビは輸入規制から除外されているので、輸入可能となります。

なぜ年中釣り餌屋にあるのか?

もうひとつのテーマです。

釣り餌屋ではアオイソメやイシゴカイ、シラサエビなど年中同じ餌を購入することができますよね。

なぜかというと、虫エサに関しては輸入しているからになります。もちろんブツエビも輸入品がありますので安定供給がされています(夏場はエビが弱るので扱っていない場合もあり)。

シラサエビは一時期のみ品薄になる

上の通り、虫エサやブツエビは輸入に頼ることができるので供給量が安定していることが多いです。

しかし、シラサエビだけは違います。なぜなら輸入禁止だからですね。

にも拘わらず、餌屋に行けば大体売られています、それはなぜか。

一言でいえば、琵琶湖で沢山取れるから、になります。

漁師さんが安定した量を漁獲してくれるからこそ、いつでもシラサエビが手に入るのです。しかし、自然が相手なので漁獲量が減る時期があります。

それは4月から6月の間になります。何故か。それは産卵の時期でシラサエビ達が大移動するためです。

この時期はシラサエビが深場から浅場へと移動します。移動先が分からないことが多いため、網を設置していても生息域から外れていては、どうしても漁獲量が減ってしまいます。

こういった理由でシラサエビは一時期を除いて、年中餌屋にあります。

シラサエビの品薄については別記事にまとめているので参考にどうぞ。虫エサの単価についてもまとめています。
【釣り餌】シラサエビ品薄の原因について!明石近辺だけの品薄?

まとめ

今回はシラサエビやブツエビが商品名であり正式名称は何か、何故年中売られているのか、という所をメインに記事にしてみました。

釣り人が快適に釣りをすることが出来るのは輸入品のおかげというのが良く分かったかと思います。外来種が含まれていることを意識しながら釣りをしたいですね。

こういった外来種関係はしっかり文献があるので勉強になります。J-STAGEという学術サイトがあるので皆さんも顔を覗かせてみてはどうでしょう。

では、今回はこの辺で!!

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