どうも、ヒカリblogへようこそ。
ソフトバンクグループと言えば、携帯事業に投資事業など幅広く展開する日本有数のIT企業です。
皆さんもヤフーやワイモバイルなどでお世話になっているかと思います。
そんなソフトバンクグループはコロナ禍に約5兆円の純利益という、過去に類を見ない額の利益を発表しテレビでも話題となりました。
しかし、ソフトバンクグループの株価は中々振るわないのが実情です。
ソフトバンクグループの株価はなぜ下落したのか。
その理由は、ソフトバンクビジョンファンドの不安定さや莫大な含み損が懸念されるためです。
本記事では、ソフトバンクグループの業績や配当、株主還元、株価下落の理由、今後について解説します。
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ソフトバンクグループとは
まずはソフトバンクグループという会社について。
皆さんご存じのスマホを扱うソフトバンクは子会社であり、他にも事業があります。
会社の規模や事業内容について、それぞれ解説していきます。
携帯事業は子会社のソフトバンクが運営しており、別記事で業績や株価について解説しているので参考にどうぞ。
会社の規模
まずは会社の規模から。
ソフトバンクグループは1981年に設立され、現在は売上高が約6兆円の巨大企業です。
当初はヤフーを運営するIT系でしたが、携帯事業に投資事業など幅広く展開しています。
東証プライム市場に上場しており、社員数は子会社含め約6万人となっています。
上場 | プライム市場 |
資本金 | 2387億円 |
設立 | 1981年 |
売上額(連結) | 約6兆円 |
社員数(連結) | 63,339人 |
事業内容
続いては、ソフトバンクグループの事業内容です。
スマホ関連や野球運営だけでなく、投資会社の色合いが強くなりつつあります。
個別に紹介していきます。
ソフトバンク事業
まずはソフトバンク事業。
その名の通り、一般的にソフトバンクと聞いて思いつく事業です。
具体的には、スマホプランやYahoo!、LINE、ペイペイなど一般消費者に身近なサービスが挙げられます。
この事業は、子会社であるソフトバンク株式会社やZホールディングスなどが運営しています。
~ソフトバンク事業~ |
・スマホプランやLINEなど身近なサービス |
・子会社が運営を担う |
持ち株会社投資事業
3つ目は持ち株会社投資事業です。
この事業では、ソフトバンクグループが直接または子会社を通して投資を行っています。
会社が保有する投資先にはアリババやTモバイルなど約110社以上に加え、子会社の投資先などが挙げられます。
近年ソフトバンクグループが破格の利益を上げたのも、アリババ株の高騰といった投資事業の成功によるものです。
~持ち株会社投資事業~ |
・SBGが直接または子会社を通して投資 |
・アリババやTモバイルなど100社以上 |
・投資事業により破格の含み益を計上 |
ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業
3つ目はソフトバンク・ビジョン・ファンド事業です。
この事業では、ユニコーンと呼ばれる「投資時において企業価値が10億米ドル以上と推定される未公開企業」を中心に投資をしています。
SBGは各分野をリードする成長企業への投資を通して、AI革命を推し進めています。
有名な投資先としては、配車サービスのDidiや半導体のNVIDIAが挙げられます。
持ち株会社投資事業と同様、市場に左右される事業のため業績の上下が激しい部門となります。
~ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業~ |
・ユニコーン企業への投資に特化 |
・米国だけでなく幅広い国へ投資 |
・相場に左右されるので業績は上下 |
アーム事業
4つ目はアーム事業です。
アームとは、ソフトバンクグループ傘下の半導体設計会社です。
主にプロセッサーの設計を手がけており、ほぼ全てのスマートフォンやタブレットのメインチップに組み込まれ、高いシェアを誇っています。
アームの株式の内95%を保有しており配当金収益がメインとなります。
2023年度中に米国市場への上場を申請しており、現在注目の事業です。
~アーム事業~ |
・アームとはSBG傘下の半導体設計会社 |
・スマホやタブレット関係で大きなシェア |
・2023年度に米国市場でアーム上場が期待 |
その他
最後に、その他の事業です。
具体的には、野球球団やロボット開発、そしてフォートレスという投資運用会社などです。
野球に関しては皆さんご存じ、ソフトバンクホークス。
ロボットも、pepper君が有名ですね。
フォートレスは、賃貸で有名なレオパレスを救済するために資金注入をしたことで市場では有名な運用会社です。
~その他の事業~ |
・野球球団のソフトバンクホークス運営 |
・ペッパー君のようなロボットの開発 |
・フォートレスによる資産運用会社など |
ソフトバンクグループの業績
ソフトバンクグループの業績について。
コロナ禍~コロナ後にかけて、巣ごもり需要や携帯料金プランの値下げ、世界的な株価は大きく上下しました。
そんな中、ソフトバンクグループの業績はどうなのか。
決算書の読み方が分かれば銘柄選びで間違えにくいのですが、読み方がよく分からない方はこちらの書籍がオススメです。
売上&営業利益の推移
ソフトバンクグループの売上や営業利益の推移を以下の表にまとめました(引用:四季報)。
コロナ禍においては株式市場の悪化により投資事業が軒並み悪化しました。
2020年には営業赤字となり、ソフトバンクグループでは15年ぶりの営業赤字です(引用:REUTERS)。
その後、2021年には株高により驚異の8兆円もの利益を計上し、トヨタを上回り国内企業最大の利益となり話題となりました。
一方、22、23年度は再び営業赤字となり投資事業の不安定さが際立っています。
ソフトバンクグループの売上&営業利益 | |||
年度 | 売上(百万円) | 営業利益(百万円) | 営業利益率 |
2020年 | 6,185,093 | -1,364,633 | – |
2021年 | 5,628,167 | 8,132,438 | 144% |
2022年 | 6,221,534 | -2,720,890 | – |
2023年 | 6,570,439 | -202,345 | – |
2024年(予) | 6,700,000 | 1,000,000 | 14.9% |
ソフトバンクグループ:株価の推移
ソフトバンクグループの株価の推移について。
コロナショックで多くの企業が株価下落を経験し、15年ぶりに営業赤字に転落したソフトバンクグループ。
株価はいったいどうなったのか。
コロナ禍とコロナ後に分けて解説していきます。
株式投資が不安な方や中々勝てない方は、損をしない投資方法を解説しているので参考にどうぞ。
コロナ禍:株価半値も翌年3倍へ
コロナ前~コロナ禍にかけてのソフトバンクグループの株価チャートを掲載しました(引用:googleファイナンス)。
コロナショックと呼ばれる2020年前半の株式市場の暴落ですが、ソフトバンクグループも例に漏れず大幅下落しました。
具体的には、2月まで6000円だった株価が3月下旬に2800円まで下落しています。
ほぼ半値まで下落した要因は、同社が保有する海外株式が軒並み安値となり資産価値の下落が止まらなくなったためです(参考:bloomberg)。
しかし、2020年中盤以降は株価が急回復し2021年3月には株価10000円を突破、コロナショック時の3倍以上の株価へと成長しました。
~株価:コロナ禍~ |
・コロナショックで株価は半値以下まで下落 |
・2021年には3倍以上の株価10000円まで上昇 |
・SVFの投資事業により業績が大きく左右 |
コロナ後:株価は停滞期へ
続いては、コロナ後のソフトバンクグループの株価チャートを掲載しました(引用:yahooファイナンス)。
株価が3倍以上になったソフトバンクグループですが、コロナ後は4000~6500円付近のボックス相場となっています。
SVF(ソフトバンクビジョンファンド)事業により業績が大きく左右されますが、それは織り込み済みとなり株価も安定しつつあります。
2023年5月には、アームの米国市場上場申請といった大きなニュースもあり、ソフトバンクグループの投資事業は再び注目を集めています(参考:BBC)。
~株価:コロナ後~ |
・株価は4000~6500円を上下 |
・SVFの業績乱高下は織り込み済み |
・2023年5月に子会社のアームが上場申請 |
株だけに頼らずポートフェリオを幅広く
株は勢いに乗れば一攫千金ですが、株価が落ちるのも非常に速いです。
さらに、外的要因にも弱いので注意が必要です。
2023年には、SVB破綻のような新たな金融危機も叫ばれています。
資産運用をする場合は株だけではなく、投資信託を始めとした分散投資が重要となります。
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ソフトバンクグループ:株主還元について
ソフトバンクグループの株主還元について。
株主還元とは、配当金や自社株買い、株主優待などが挙げられます。
ソフトバンクグループの場合、配当金と自社株買いを実施しています。
それぞれ解説していきます。
配当銘柄狙いで投資を始めたい方は、こちらの書籍で投資術について詳しく書かれていますので参考にどうぞ。
配当の推移~今後
ソフトバンクグループの配当の推移を以下の表にまとめました(引用:IRBANK)。
2020年に15年ぶりに営業赤字に転落も、減配はされず1株あたり44円を維持しています。
翌年、国内企業最高の利益を計上するも配当金よりも自社株買いに力を入れる傾向があります。
2023年も1株あたり44円を継続し、配当利回りは1%以下。
配当銘柄としての魅力は低く、キャピタルゲインを狙う方が良いかもしれません。
年度 | 中間配当 | 期末配当 | 合計 |
2020 | 22 | 22 | 44 |
2021 | 22 | 22 | 44 |
2022 | 22 | 22 | 44 |
2023 | 22 | 22 | 44 |
自社株買いの推移
ソフトバンクグループの自社株買いの推移を以下の表にまとめました(引用:IRBANK)。
2020年以降、毎年のように自社株買いを実施しています。
特に、2021年度は赤字にもかかわらず2兆円規模の自社株買いを行いました。
このことからも株主還元の積極性が伺えます。
ソフトバンクグル-プに投資をするならば、配当狙いよりも値上がり狙いの方が魅力的に見えますね。
年度 | 自社株買い実施額 |
2020 | 5999億円 |
2021 | 2兆4999億円 |
2022 | 9999億円 |
2023 | 3999億円 |
株主優待は2019年に廃止
ソフトバンクグループは2019年に株主還元を廃止しました(引用:ソフトバンクHP)。
廃止前の優待内容は、ソフトバンクの携帯電話や光通信の割引でした。
2023年時点で、ソフトバンクグループのHPで復活の通知は来ていません。
仮に復活する場合、ソフトバンク事業を運営する子会社「ソフトバンク株式会社」の方が可能性が高いでしょう。
~株主優待~ |
・2019年に株主優待が廃止 |
・2023年時点で復活の兆し無し |
・今後復活しても子会社の可能性あり |
ソフトバンクグループ:株価が下落した理由は?
ソフトバンクグループは株価変動が大きく、何度も大幅下落を経験しています。
特にコロナショック時やコロナ後はいずれも株価が半値になっています。
ソフトバンクグループの株価はなぜ下落したのか。
その理由は、ファンド事業の不安定さです。
コロナ禍における保有株資産の下落
まずコロナ禍に株価は6000円から2800円程度まで下落しました。
この理由は、コロナショックで保有株資産の減少によるSVF事業の業績悪化懸念です。
コロナ禍で海外株式市場の下落が続き、SVFが投資する米配車サービスのウーバー・テクノロジーズは上場来安値を更新しました(引用:bloomberg)。
このように、ソフトバンクグループが成長基盤としたファンド事業の保有資産減少が顕著となり、多くの株主が売り抜けたことが株価下落要因です。
~コロナショック時~ |
・株価は6000→2800円まで下落 |
・投資先の海外企業株価の急落が原因 |
・SBGの保有資産減少が株価に直結 |
SVBの経営破綻による金融不安
続いては、2023年初頭に株価は6000→4800円まで20%近く下落しました。
株価下落の原因は、新興企業向け融資大手の米シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻です(引用:四季報)。
米国の金利上昇により銀行経営が厳しくなり、SVB破綻をきっかけに金融危機に繋がるおそれがありました。
金融危機が起きると、当然銀行はお金を出し渋るため新興企業の資金調達に問題が生じます。
ソフトバンクグループが投資するのはユニコーン企業と呼ばれる、未上場のベンチャー企業のため資金繰りの影響を大きく受ける可能性がありました(参考:日経新聞)。
仮に資金繰りが出来なくなり、投資先が破綻となればソフトバンクグループへの業績に直結します。
2023年2月決算にてファンド事業が四半期連続の巨額赤字であることも嫌気され、株価が大きく下落しました。
~2023年初頭の下落~ |
・株価は6000→4800円まで20%下落 |
・SVB破綻による金融危機不安が原因 |
・ファンド事業の業績悪化を嫌気して株価下落 |
まとめ
本記事では、ソフトバンクグループの業績や株価の推移、株主還元、株価が下落した理由などについて解説しました。
ソフトバンクグループの業績はもはやファンド事業に左右されると言って過言ではありません。
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今後はアーム社が米国市場への上場が見込まれるため、株価上昇への材料があります。
とはいえ、上場後は材料出尽くしとネガティブに捉えられる可能性もあるので、投資は自己責任で行いましょう。
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また、スマホだけで投資が出来、確定申告の心配がないのもプラスポイント。
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