どうも、ヒカリblogへようこそ。
ソフトバンクと聞けば誰もが知っているかと思います。
スマホ事業で日本3大キャリアの一角を占めている、日本を代表する企業の一つです。
もはやスマホのない生活は考えられない程普及していますが、ソフトバンクの株価は低迷しています。
なぜソフトバンクの株価は上がらないのか。
その理由は、KDDIやNTTに比べて自己資本比率が低いことや減配リスクが高いためです。
本記事では、ソフトバンクの業績や株価、配当、株主還元、なぜ株価が上がらないのか等について解説します。
高配当銘柄について他の記事で解説していますので参考にどうぞ。
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ソフトバンクとは
ソフトバンクといえば、投資で巨額赤字や孫正義社長のイメージがありますが、そちらは親会社のソフトバクグループ。
今回解説するのは、子会社である「ソフトバンク株式会社」で皆さんお馴染みのスマホ関係を扱う会社となります。
会社の規模や事業内容について解説していきます。
会社の規模
まずは会社の規模から。
ソフトバンクの設立は1986年と新しい企業ですが、国内シェアは第3位であり売上は約6兆円に上る巨大企業です。
2018年に東証プライム市場(旧東証一部)に新規上場し注目を浴び、2023年時点の社員数は約19000人の大所帯です(参考:ソフトバンクニュース)。
上場 | プライム市場 |
資本金 | 2043億円 |
設立 | 1986年 |
売上額 | 約6兆円 |
社員数 | 18,929人 |
事業内容
続いては、ソフトバンク株式会社の事業内容について。
ソフトバンクはスマホ販売だけでなく多くの事業を展開しています。
投資を考える前に、どんな事業かを知っておきましょう。
コンシューマ事業
まずはコンシューマ事業。
コンシューマ事業では、国内の個人向けにモバイルサービスやブロードバンドサービス、おうちでんきなどの電力サービスを提供しています。
また、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人向けに販売しています
売上に占める割合は約50%であり、ソフトバンクのメイン事業となります。
~コンシューマ事業~ |
・個人向けのモバイルや電力サービスを展開 |
・ソフトバンクショップを運営 |
・売り上げに占める割合は約50% |
法人事業
続いては法人事業です。
その名の通り、個人ではなく企業向けのサービスとなります。
具体的に、モバイル回線の提供や携帯端末・固定電話レンタルなどのモバイルサービス、その他セキュリティやAIなどにも展開しています。
売上に占める割合は約12%であり3番目の規模となります。
~法人事業~ |
・個人ではなく法人向けのサービス |
・モバイル回線や端末、セキュリティなど展開 |
・売り上げに占める割合は約12% |
流通事業
3つ目は流通事業です。
流通事業は、変化する市場環境を迅速にとらえた最先端のプロダクトやサービスを提供しています。
法人向けには、クラウドサービス、AIを含めた先進テクノロジーを活用した商材を提供しています。
個人のお客さま向けには、ソフトウエアやモバイルアクセサリー、IoTプロダクト等の商品企画・提供を行っています。
売上に占める割合は約10%であり、4番目の売上規模となります。
~流通事業~ |
・法人向けにクラウドやAIなど先進商材を提供 |
・個人向けにもソフトウェア展開 |
・売り上げに占める割合は約10% |
ヤフー・LINE事業
4つ目はヤフー・LINE事業です。
ヤフー・LINE事業は、メディアおよびコマースを中心としたサービスを展開しています。
具体的には、広告関連サービスやYahoo!ショッピング、ZOZOTOWN、ヤフオク!など誰もが知っているサービスが挙げられます。
売上に占める割合は約26%であり、二番目の規模となります。
~ヤフー&LINE事業~ |
・メディアおよびeコマース領域に展開 |
・yahooショッピングやゾゾタウンなど |
・売り上げに占める割合は約26% |
金融事業
最後に金融事業。
金融事業では、QRコード決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービスや資産運用などの金融サービスを展開しています。
ペイペイやヤフーカードと言えばイメージが付きやすいかと思います。
売上に占める割合は約2%であり最も規模は小さくなっています。
~金融事業~ |
・キャッシュレス決済や資産運用など展開 |
・ペイペイや旧ヤフーカードが代表的 |
・売り上げに占める割合は約2% |
ソフトバンクの業績
ソフトバンクの業績について。
国内キャリア第3位のシェアを有するソフトバンクですが、業績はどうなのか。
コロナ禍以降の業績を見ていきましょう。
決算書の読み方が分かれば銘柄選びで間違えにくいのですが、読み方がよく分からない方はこちらの書籍がオススメです。
売上&営業利益の推移
ソフトバンクの売上と営業利益の推移を以下の表にまとめました。
コロナ禍においても営業利益は約18%と高収益であり、力強い経営体質であることが分かります。
コロナ後においても増収・増益基調を続けており、営業利益は17~18%と高い位置で推移しています。
2024年は増収減益の見込みですが、これは携帯料金の値下げ競争や法人のデジタル化推進がコロナの影響で鈍っていることが要因です(引用:四季報)。
ソフトバンクの売上&営業利益 | |||
年度 | 売上(百万円) | 営業利益(百万円) | 営業利益率 |
2020年 | 4,861,247 | 911,725 | 18.7% |
2021年 | 5,205,537 | 970,770 | 18.6% |
2022年 | 5,690,606 | 985,746 | 17.3% |
2023年 | 5,911,999 | 1,060,168 | 17.9% |
2024年(予) | 6,000,000 | 780,000 | 13.0% |
ソフトバンク:株価の推移
ソフトバンクの株価について。
コロナ禍でも堅調な業績を維持したソフトバンクですが、株価はどうなったのでしょうか。
本項では、コロナ前~コロナ後にかけて解説していきます。
株式投資が不安な方や中々勝てない方は、損をしない投資方法を解説しているので参考にどうぞ。
コロナ前~コロナ禍
コロナ前からコロナ禍の株価チャートを掲載しました(引用:googleファイナンス)。
2018年の上場後は株価1500円付近をキープしていましたが、徐々に下落し始めていました。
コロナ禍においては、日経平均銘柄に比べると下落幅は少ないものの、2020年終盤に20%近い下落を経験しています。
しかし、好調な業績を武器に株価は2021年にかけて復活傾向にありました。
~コロナ禍の株価~ |
・上場1年後の株価は徐々に下落傾向 |
・コロナショックは耐えるもその後大暴落 |
・暴落後は2021年にかけて回復傾向 |
コロナ後は低迷
コロナ後の株価チャートを掲載しました(引用:yahooファイナンス)。
2021年に株価は急騰し1600円まで上場しましたが、その高値をピークに下落し続けました。
しかし、2022年には株価1500円まで回復しています。
これは2021年度決算にて過去最高益を発表したことがプラス材料とされました(参考:ソフトバンクニュース)。
一方、2023年に日経平均が3万3000円を超え、多くの株が高値を付ける中でもソフトバンクの株価は横ばいであり厳しい状況が続いています。
~コロナ後は横ばい・低迷~ |
・株価は1400~1600円のボックス相場 |
・携帯料金プラン格安化の影響は小さい |
・日経平均3万3000円に達するも株価横ばい |
株だけに頼らずポートフェリオを幅広く
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ソフトバンク:株主還元について
ソフトバンクの株主還元について。
多くの企業では、株主への還元として配当金や自社株買い、株式分割、株主優待などを実施しています。
ソフトバンクの場合、配当金と自社株買いを実施しています。
それぞれの推移を解説していきます。
配当銘柄狙いで投資を始めたい方は、こちらの書籍で投資術について詳しく書かれていますので参考にどうぞ。
配当の推移
ソフトバンクの配当金の推移を以下の表にまとめました(引用:IRBANK)。
好調な業績の元、コロナ禍においても配当は1株あたり85円と配当利回りは6%近くあります。
2021年には1株あたり1円の増配が実施され、それ以降は1株あたり86円となっています。
株価は安定しており、配当利回りも高いため目先の配当銘柄としての価値は十分あるかと思います。
年度 | 中間配当 | 期末配当 | 合計 |
2020 | 42.5 | 42.5 | 85 |
2021 | 43 | 43 | 86 |
2022 | 43 | 43 | 86 |
2023 | 43 | 43 | 86 |
2024(予) | 43 | 43 | 86 |
自社株買いの推移
続いては、ソフトバンクの自社株買いの推移について以下の表にまとめました(引用:ソフトバンクIR)。
ご覧の通り、ソフトバンクは自社株買いを2018~2023年にかけて3回実施しています。
上場翌年の2019年に687億円規模、コロナ禍の2020年には1000億円もの規模で自社株買いをおこなっています。
さらに、2023年5月には1000億円規模の自社株買いを実施することを発表しています(引用:ソフトバンクIR)。
ソフトバンクは増配や自社株買いを積極的に行うことから、株主還元には期待できることが分かります。
年度 | 自社株買い実施額 |
2019 | 687億円 |
2020 | 1000億円 |
2023 | 1000億円(上限) |
ソフトバンクの株価はなぜ上がらない?
業績好調なソフトバンクですが株価は横ばい圏となっています。
同業のKDDIやNTTはコロナ禍と比べて株価が1.5倍以上と好調であることと比べると、見劣りしてしまいます。
ソフトバンクの株価はなぜ上がらないのか。
減配リスク:異常に高い配当性向
まず一つ目が、異常に高い配当性向です。
配当性向とは、当期純利益に占める年間の配当金の割合を示す指標である。
引用:MUFG
ソフトバンクの配当性向は約80%であり、日本企業の平均値の2倍近い数値となっています。
これが意味するのは、純利益の大半を株主還元に回しているということ。
つまり、減益が減配に直結する可能性が非常に高いことを示します。
配当利回りは5%以上ですが、減配リスクが圧倒的に高く配当銘柄としては魅力度が薄まり株価に影響しているのです。
~減配リスク~ |
・配当性向80%以上と異常に高い |
・純利益減が減配に直結するリスク |
・高配当も減配リスクが株価に影響 |
財務不安:自己資本比率が低い
2つ目が自己資本比率が低いことです。
2023年3月時点のソフトバンクの自己資本比率は約15%です(引用:日本経済新聞)。
一般的に自己資本比率は30%以上あると優良企業(望ましくは50%)と言われます。
それに比べると、ソフトバンクの自己資本比率は低いことが分かります。
さらに、同業他社であるKDDIやNTTの自己資本比率は35~40%程度なので、ソフトバンクは半分以下となります(参考:日経経済新聞)。
財務上の脆弱さと減配リスクを嫌気した結果、KDDIやNTTほどの株価上昇が見られない理由だと思われます。
~財務上の脆弱さ~ |
・自己資本比率が約15%で低い |
・KDDIやNTTと比べて財務面で脆弱 |
・財務上の脆弱&減配リスク回避のダブルパンチ |
メイン事業の価格競争激化
3つ目がメイン事業の価格競争激化です。
ソフトバンクのメイン事業はコンシューマ、つまりソフトバンクショップのような個人向けモバイルサービスです。
2020年、携帯料金プラン値下げの改革案が総務省より発表されました(参考:bloomberg)。
これにより、auやドコモ、ソフトバンクの3大キャリアも料金値下げに応じざるを得ず、価格競争が加速しました。
ソフトバンクはワイモバイルやLINEMOなどでシェア拡大を狙いますが、薄利多売となるので業績への影響は小さくありません。
メイン事業が苦戦すると純利益に直結し、高すぎる配当性向からも減配リスクは高まる一方です。
その点、KDDIやNTTは配当性向を40%に抑えているためソフトバンクよりも減配リスクが小さく、投資家から敬遠される可能性があります。
~価格競争の影響~ |
・携帯料金プラン引き下げによる競争激化 |
・メイン事業苦戦は配当性向からも減配に直結 |
・比較的安全な同業他社に資金が流れる可能性 |
まとめ
本記事では、ソフトバンクの業績や株主還元、株価が上がらない理由などについて解説しました。
ソフトバンクは身近な企業で業績も好調、株主還元も積極的に実施しています。
一方、業績に対して配当性向が80%と高く、業績次第では減配リスクも控えています。
これを懸念して株価は上がらず、KDDIやNTTに比べると株価が低迷しているのが現状です。
価格競争による影響が心配されますが知名度や料金プランは他社に劣らないことから、シェアを伸ばすことが出来れば好転する可能性もあります。
とはいえ、先行きがどうなるかは不明なので投資は自己責任で行いましょう。
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また、スマホだけで投資が出来、確定申告の心配がないのもプラスポイント。
リリースされてから3年間でリターンが約1.4倍と好調であり、運用実績は折り紙付きです。
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