【エーザイ】株価が下落した理由は?配当や今後について解説!将来性に期待大!

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~本記事で分かること~
・エーザイの業績
・株価推移と下落の理由
・株主還元について
・エーザイの今後について

どうも、ヒカリblogへようこそ。

今回はエーザイという製薬会社について取り上げます。

製薬会社の中でも知名度が高く、近年ではアルツハイマー用の薬で注目されています。

国内の製薬会社では第6位の売上高を誇っています。

しかし、エーザイの株価は12000円を高値にしてから低迷しています。

エーザイの株価が下落した理由は何か。

それはアルツハイマー治療薬の承認可否と主力品の特許切れが近いことによるものです。

本記事では、エーザイの業績や株価、株主還元、株価が下落した理由などについて解説します。

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エーザイとは

エーザイといえば知名度の高い医薬品メーカー。

しかし、会社の規模や事業内容を知っていますでしょうか。

投資をする前に確認しておきましょう。

会社の規模

まずは会社の規模について。

エーザイは1941年に設立され、約90年の歴史を持つ老舗製薬メーカーです。

売上高は約6800億円と業界第6位の規模。

東証プライム市場に上場し、社員数は1万人超えの一流企業です。

上場 プライム市場
資本金 約449億円
設立日 1941年
売上高 約6800億円
社員数 11,076人

事業内容

エーザイの事業は皆さん知っての通り製薬事業となります。

具体的には、ガン領域と神経領域に大きく分けられます。

ガン領域

まずはガン領域。

エーザイはガン領域、つまり抗がん剤の開発を重点領域としています。

具体的に、甲状腺がんに有効なレンビマや乳がんに有効なハラヴェンなどがあります。

ゲノム化情報に基づく、ガンの種類毎の個別医療に注目しガン治療の実現を目指しています(引用:エーザイ公式HP)。

~事業内容:ガン領域~
・ガンに対する新薬の開発販売
・甲状腺がんに有効なレンビマが主力製品
・ガンの種類毎の個別医療でガン治療の実現を目指す

神経領域

続いては神経領域です。

エーザイが力を入れている2つ目の領域が神経領域であり、アルツハイマーなどの神経変性疾患の治療薬開発がターゲットとなります。

近年、アルツハイマー治療薬が話題であり、レカネマブという世界初のアルツハイマーの進行を遅らせる薬を開発しています。

~事業内容:神経領域~
・神経変性疾患に対する新薬の開発販売
・世界初のアルツハイマー治療薬を手掛ける
・今後はレカネマブが主力製品となる見込み

エーザイ:業績について

エーザイの業績について。

日本でも知名度が高くアルツハイマー病の薬でも話題となりましたが、業績はどうだったのか。

さっそく見ていきましょう。

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売上&営業利益の推移

エーザイの売上と営業利益の推移を以下の表にまとめました(引用:四季報)。

2020年は営業利益が18%と絶好調でしたが、その後は減益基調となっています。

これはガン治療薬であるレンビマの拡大によるメルク社への利益折半支払いや円安等が理由です(参考:日経新聞)。

2023年はメルク社からの販売マイルストーンの減少や米国BMSとの戦略的提携による契約一時金を計上したこと等が響いています。

2024年は増益する見込みなので業績に注視しましょう。

エーザイの売上&営業利益
年度 売上(百万円) 営業利益(百万円) 営業利益率
2020年 695,621 125,502 18.0%
2021年 645,942 51,766 8.0%
2022年 756,226 53,750 7.1%
2023年 744,402 40,040 5.3%
2024年(予) 712,000 50,000 7.0%

エーザイ:株価の推移

エーザイの株価について。

アルツハイマー新薬やグローバルブランドの成長で業績を押し上げるエーザイ。

株価はどう反応したのか。

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2010年代~コロナ禍:株価は上下を繰り返す

エーザイの2010年代~コロナ禍にかけての株価チャートを掲載しました(引用:yahooファイナンス)。

ご覧の通り株価は大きく上下しており2021年には上場来高値である12700円まで上昇しています。

コロナ前まで株価が上下した原因は薬の特許が切れたりメルク社への利益折半が重荷となったことが要因です。

2021年に株価がピークとなった理由は、アルツハイマー治療薬:アデュカヌマブがブレイクスルーセラピーの指定を受けたためです(引用:かぶたん)。

これに指定されることで開発や審査の迅速に繋がるため、レカネマブの実用化が期待され株価が反応した形となります。

~エーザイ:株価①~
・2010年代から株価は大きく上下
・アルツハイマー治療薬のFDA指定を好感
・2021年に株価は一時12700円と上場来高値更新

コロナ後:半値まで下落も再度1万円台へ

エーザイのコロナ後の株価チャートを掲載しました(引用:yahooファイナンス)。

2021年に一時12000円まで上昇しましたが、その後は5000円付近まで下落しました。

これはFDAに指定されたアデュカヌマブが思うような効果が得られず、欧州の医薬品委員会にて承認されなかったことが原因となります(引用:日経バイオテク)。

しかし、2022年以降は株価が回復し2023年には再び10000円を突破しています。

この理由は、アルツハイマー治療薬であるレカネマブが米国で承認される見通しであり米国のみで年間20億ドルを超える売上が期待されたためです(引用:みんかぶ)。

~エーザイ:株価②~
・2021年に高騰した株価は半値以下まで下落
・アデュカヌマブが思うような薬効が無いことが原因
・2023年には再び1万円台の株価に復活
・レカネマブの完全承認よる売上貢献を好感

株だけに頼らずポートフェリオを幅広く

株は勢いに乗れば一攫千金ですが、株価が落ちるのも非常に速いです。

私は株以外に積み立て投資をしていますが、画像の通り14%以上の利益を得ることが出来ています。

このように資産運用をする場合は株だけではなく、投資信託を始めとした分散投資が重要となります。

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エーザイ:株主還元について

エーザイの株主還元について。

一般的に株主還元は、配当金や自社株買い、株主優待、株式分割などが挙げられます。

エーザイの場合、配当金を実施しています。

それぞれ解説していきましょう。

配当銘柄狙いで投資を始めたい方は、こちらの書籍で投資術について詳しく書かれていますので参考にどうぞ。

配当の推移

エーザイの配当の推移を以下の表にまとめました(引用:IRBANK)。

2020年以降は減益発表もありましたが、1株あたり160円を維持しています。

配当利回りは1.8%前後であり日経平均採用銘柄の平均配当利回りと同等クラス(参考:日経新聞)。

エーザイの特徴として、2010年以降一度も減配を実施していない点です。

安定的な配当銘柄としては十分魅力があるかと思います。

年度 中間配当 期末配当 合計
2020 80 80 160
2021 80 80 160
2022 80 80 160
2023 80 80 160
2024(予) 80 80 160

エーザイ:株価が下落した理由は?

エーザイの株価はコロナ禍以降大きく上下しています。

特に、2021~2022年に半値近く下落し2023年にも30%近く下落しています。

エーザイの株価が下落した理由についてそれぞれ解説していきましょう。

アルツハイマー病の新薬が欧州で承認取り消し

まず一つ目は、アルツハイマー病の新薬が欧州で承認取り消しになったこと。

アルツハイマーに効果があると期待され米国FDAに承認されたアデュカヌマブ

これにより開発・治験が進むことが期待されていましたが、残念ながら期待した効果は得られず。

その結果、欧州の医薬品委員会や日本では承認が見送られました(参考:朝日新聞デジタル)。

株価はアデュカヌマブへの期待を織り込んでいたため、株価が約50%減という厳しい変動を招いてしまいました。

しかし、その後は別のアルツハイマー新薬であるレカネマブが効果を示し承認されたことで株価は回復傾向にあります(参考:日経新聞)。

~エーザイ:株価下落の理由①~
・アデュカヌマブの承認見送り
アデュカヌマブ期待剥落で株価は半値まで下落
・レカネマブ効果で2023年には株価回復

主力製品の特許切れが近い

エーザイの株価が下落した要因として、主力製品の特許切れが近いことが挙げられます。

現在の主力は抗がん剤のレンビマであり、2000億円以上を売り上げています(引用:薬事日報)。

このレンビマの特許切れが2026年であり、それを補う主力製品が間に合うかどうかが懸念され株価が下落しました。

有力候補はアルツハイマー治療薬のレカネマブですが、当時は承認が間に合うか不透明かつ副作用の懸念もあったため株価は不安定でした(参考:QuickMoneyWorld)。

その後、レカネマブは日本、米国、欧州で承認され株価は回復傾向にあります。

~エーザイ:株価下落の理由②~
・抗がん剤のレンビマの特許切れが2026年
・レンビマの後継が間に合うかどうか懸念
・有力株のレカネマブの安全性を懸念

エーザイ:今後&将来性について

エーザイの今後はどうなるのか。

アルツハイマー治療薬のレカネマブが各国で承認されたことで明るいと予想されます。

レカネマブだけで売上高1兆円へ

エーザイのアルツハイマー治療薬であるレカネマブは日本や米国、欧州で正式に承認されました。

このレカネマブは従来の治療薬とは異なりアルツハイマーの進行を遅らせる効果が確認されています。

日本国内だけでもアルツハイマーの患者数は500-600万人と言われており、海外も含めると莫大な需要が見込めます。

これによりエーザイは2030~32に世界全体でレカネマブだけで年1兆円レベルになると想定しています(引用:時事ドットコム)。

これにより現在主力の2026年に特許が切れるレンビマの代わる新たな成長戦略が描けた形となります。

~エーザイ:今後について~
・レカネマブだけで1兆円の売上を見込む
・現行主力のレンビマの特許切れを補える
・アルツハイマーは世界的需要が見込める

まとめ

本記事では、エーザイの業績や株価推移、株主還元、株価が下落した理由などについて解説しました。

業績は2021年以降はほぼ横ばいで増減収を繰り返しています。

株価の方は、アルツハイマー治療薬であるのアデュカヌマブ承認見送りやレカネマブの副作用懸念などにより大きく上下しました。

結果的にレカネマブの方は各国で承認され2030年以降には売上1兆円を見込むことより一安心。

とはいえ、新しい新薬登場による市場激化など不透明な部分もあるので投資は自己責任で行いましょう。

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