【三菱電機】株価はなぜ安い?今後の配当や利回りを解説!

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半導体銘柄
半導体銘柄投資
~本記事で分かること~
・三菱電機の業績
・株価推移と株価が安い理由
・配当金や配当利回り
・三菱電機の今後について

三菱電機の株価はなぜ安いのか。

~株価が安い理由~
・不祥事が続出
・成長性が乏しい
・低収益事業を保有
・FA事業の停滞が続く

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三菱電機とは

三菱電機はエアコンの家電でお世話になっている方も多いかと思います。

エアコン以外にも半導体や防衛システム、ITインフラなど幅広く取り扱っています。

投資をする前に会社のことを知っておきましょう。

会社の規模

まずは三菱電機の会社の規模から。

設立は1921年であり約100年の歴史ある企業です。

売上高は約5兆円、社員数は約15万人の巨大企業であり電気機器業界では国内4位の規模となります。

歴史や業績だけではなく、東証プライム市場に上場しているため名実ともに一流企業です。

上場プライム市場
資本金約1758億円
設立日1921年
売上高約5兆円
社員数約15万人

事業内容

続いては三菱電機の事業内容。

三菱電機のメインセグメントは4つとなります。

インフラBA

1つ目がインフラ事業。

このセグメントは社会システム・電力システム・防衛&宇宙システムの3つの事業から構成されています。

具体的に、鉄道向けの電機品や原子力発電関係、レーダー装置などが挙げられます。

売上に占める割合は約17%であり、営業利益は約3%となっています。

~インフラBA~
・鉄道や発電、防衛システムなどを展開
・売上に占める割合は約17%
・営業利益は約3%

インダストリー・モビリティBA

2つ目はインダストリー・モビリティBAです。

このセグメントはFA事業と自動車機器産業の2つから構成されています。

具体的に、スマホ用シーケンサや自動車用電装品などが挙げられます。

売上に占める割合は売上の約28%、営業利益約6%となっています。

~インダストリー・モビリティBA~
・FA事業と自動車機器産業の2事業から構成
・売上に占める割合は約28%
・営業利益は約6%

ライフBA

3つ目はライフBA。

このセグメントはビルシステム事業と空調・家電事業の2つで構成されています。

具体的に、エレベーターやエスカレーター、ルームエアコンなどが挙げられます。

売上に占める割合は約33%、営業利益は約5%となっています。

~ライフBA~
・ビルシステムと空調・家電事業の2事業から構
・売上に占める割合は約33%
・営業利益は約5%

ビジネスプラットフォームBA

4つ目がビジネスプラットフォームBA。

このセグメントはシステムインテグレーション事業とITインフラサービス事業の2つから構成されています。

具体的に、事業DXや業務DXを推進しておりネットセキュリティなどを展開しています。

売上に占める割合は売上の約2%、営業利益は約9%となっています。

~ビジネスプラットフォームBA~
・システムやITインフラ事業から構成
・売上に占める割合は約2%
・営業利益は約9%

セミコンダクター・デバイスBA

5つ目がセミコンダクター・デバイスBAです。

このセグメントは半導体関連事業となります。

具体的に、パワー半導体や高周波素子などの半導体関連部品を展開しています。

売上に占める割合は約5%であり、営業利益は約10%となっています。

~セミコンダクター・デバイスBA~
・半導体関連事業
・売上に占める割合は約5%
・営業利益は約10%
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三菱電機:業績について

三菱電機の業績について。

コロナ禍では半導体供給不足による向かい風が吹いていましたが、コロナ後は業績回復しつつあります。

決算書の読み方が分かれば銘柄選びで間違えにくいのですが、読み方がよく分からない方はこちらの書籍がオススメです。

売上&営業利益の推移

三菱電機の売上&営業利益の推移を以下の表にまとめました(参考:四季報)。

コロナ禍でダメージを受けるも、2021年以降は増収・増益を達成しています。

営業利益は5%前後で推移しており、安定した収益構造であることが分かりますね。

2024年の半期決算では過去最高益を更新しており、業績は順調と言えます。

【追記】2025年2月5日

2025年2月に上方修正を発表しており、売上高は5.4兆円となる見込みです。

三菱電機の売上&営業利益
年度売上高(百万円)営業利益(百万円)営業利益率
2022年4,476,758252,0515.6%
2023年5,003,694262,3525.2%
2024年5,257,914328,5256.2%
2025年(予)5,400,000400,0007.4%
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三菱電機:株価の推移

三菱電機の株価について。

株式投資が不安な方や中々勝てない方は、損をしない投資方法を解説しているので参考にどうぞ。

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コロナ禍~コロナ後:株価回復も低迷

コロナ禍からコロナ後にかけた三菱電機の株価チャートを掲載しました(引用:googleファイナンス)。

ご覧の通り、2020年はコロナショックで株価下落するも2021年には2019年水準まで回復しました。

しかし、その後は株価が低迷し横ばい状態となっています。

これは半導体不足に伴う業績回復が想定よりも遅かったことが要因となります。

2023~2024年:株価上昇局面へ

2023年以降の三菱電機の株価チャートを掲載しました(引用:googleファイナンス)。

ご覧の通り、株価は右肩上がりで株価は2000円を突破しています。

これは2023年から日経平均が上昇、2024年に向けては新NISA適用による株高が追い風となっています。

また、2026年の業績目標を営業利益10%とする強気の上方修正を発表したことがプラス材料となっています。

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株だけに頼らずポートフェリオを幅広く

株は勢いに乗れば一攫千金ですが、株価が落ちるのも非常に速いです。

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三菱電機:株主還元について

三菱電機の株主還元について。

株主還元とは、配当金や自社株買い、株主優待などが挙げられます。

三菱電機の株主還元としては、配当金と自社株買いを実施しています。

配当銘柄狙いで投資をしたい方は、こちらの書籍で投資術について詳しく書かれていますので参考にどうぞ。

配当金の推移

三菱電機の配当金の推移をグラフにまとめました。

基本的に配当はほぼ横ばいですが2023年に増配が実施され、2024年も50円の見込みです。

ご覧の通り、増配銘柄ではないため配当金目当ての投資には向かないことが分かります。

配当利回りの推移

三菱電機の配当利回りの推移をグラフにまとめました。

ご覧の通り、配当利回りは2~3%であり日経平均採用銘柄より少し高い程度。

株価変動が小さく増配も実施されていないことから、配当銘柄としての魅力度は低いと言えます。

自社株買いの推移

三菱電機の自社株買いの推移をグラフにまとめました。

ご覧の通り、三菱電機が自社株買いを実施したのは2022年と2024年のみとなっています。

近年は配当金の増配よりもフレキシブルに実施できる自社株買いに力を入れているような状況です。

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三菱電機:株価はなぜ安い?

三菱電機の株価はなぜ安いのか。

①中期経営目標の下方修正
②2025年1Q決算の不振
③FA事業の不振が続く

中期経営目標の下方修正

三菱電機は2024年5月に中期経営目標の下方修正を発表しました。

2026年3月期の営業利益率を10%から8%に引き下げています。

理由としては、工場自動化や空調関連の需要が悪化しているためです。

これにより株価は大幅に売られており、株価が安くなる原因となっています。

~株価が安い理由①~
・中期経営計画の下方修正
・2026年3月期の営業利益を引き下げ
・事業環境の悪化による収益減が原因

2025年1Q決算の不振

2025年7月31日に1Q決算を発表しましたが、増収減益のため失望売りが加速しました。

円安効果で為替差益の押し上げがあるも、工場自動化(FA)事業の低迷や部材費の高騰が利益を押し下げました。

円安効果でカバーされていますが、円安から円高へとシフトしつつあるため業績悪化が懸念されます。

主要事業の回復が不透明であるため、株価も安い水準まで売られています。

~株価が安い理由②~
・2025年1Q決算の不振
・円安効果あるも減益決算
・主要事業の回復が不透明で株安へ

2025年もFA事業の停滞が続く

株価が安い3つ目の理由は、FA事業の停滞が続いている点です。

2024年4-9月決算で過去最高益を更新しましたが、FA事業が足を引っ張っています。

主に、円安や空調事業の好調で業績けん引する中、FA事業単体では下方修正がなされています。

2024年10月31日、増田CFOが「FA事業は年度内に大きな需要回復はない」と発言しています。

~株価が安い理由③~
・業績好調もFA事業は下方修正
・需要回復は2025年以降の見込み

2025年2月:上方修正も利益据え置き

三菱電機は2025年2月に上方修正を発表しましたが、利益は据え置きました(参考:決算情報)。

この影響で株価は約5%下落し、株価は2500円を割っています。

マイナス材料として、上方修正は売上:約3%と小幅、さらに要因が円安効果であることが挙げられます。

利益面に関して、

3Q決算では、高収益のFA事業は前年比:減益で不振から脱却できておらず、利益面の高成長は見込めません。

~株価が安い理由④~
・上方修正発表も利益据え置きで失望売り
・高収益のFA事業は前年度減益で不振継続
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三菱電機:今後について

三菱電機の今後について。

業績が横ばいの三菱電機の今後は、高収益化と成長性の確保です。

それぞれ明るい材料があるので解説していきます。

低収益事業の撤退・売却で高収益化へ

まず一つ目が、低収益事業の整理です。

三菱電機は低収益事業の撤退や売却を実施しており、撤退する事業の売上が約3500億円規模となる見込みです。

低収益事業から撤退し、資金を空調やFA(工場自動化)、半導体事業に集約することで高収益化を目指しています。

三菱電機の株価が安いのは、低収益による株主還元の低さだったため、これが改善されると株価が上がる可能性が高まるでしょう。

~低収益事業の撤退・売却~
・自動車関連の低収益事業から撤退&売却
・売却する事業の売上規模は約3500億円
・成長分野への資金集約で成長路線へ

半導体事業で成長路線へ

2つ目が半導体事業への投資で成長路線へ舵を切ることです。

三菱電機の半導体事業の営業利益は約10%と高収益であり、売上を増やすことで全体的な高収益化を達成できます。

2024年時点で、SiCパワー半導体の工場新設やパワーデバイス事業へ2,600億円を投資を発表しています。

~半導体事業への投資~
・高収益の半導体事業へのシフト
・2024年時点で約2600億円の投資を発表
・半導体の売上シェア増で高収益化が期待

空調設備で成長路線へ

3つ目が空調設備への投資で成長路線へと舵を切ることです。

三菱電機は2023年に267億円を投じて、インドに空調設備の工場を新設することを発表しました。

家庭用エアコンの普及率が低く、成長市場であるインドでシェアを拡大すれば収益力向上に繋がります。

会社発表では、2025年には空調事業の営業利益率を12%にまで成長させることを発表しています。

今後、会社計画通りに進めば株価も期待できそうです。

~空調設備事業で成長路線へ~
・インドに空調設備の工場新設を発表
・成長市場でシェア拡大で収益力向上が期待
・2025年には営業利益12%を目指す

リスク:円安頼みの上方修正

2025年2月に上方修正を発表し売上高は5.4兆円となります。

上方修正の要因は円安進行によるものです。

一方、利益面は通期予想を据え置いており、FA事業の苦戦が響いています。

円安頼みの上方修正であり、シェア拡大や市況改善によるものではないため今後は要監視となります。

~円安頼みの上方修正~
・2025年2月に上方修正発表
・円安が寄与も利益面は据え置き
・高収益のFA事業の停滞脱出が今後のカギ
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まとめ

本記事では、三菱電機の業績や配当金、株価が安い理由、今後について解説しました。

コロナ後に多くの銘柄が倍以上の株価になりましたが、三菱電機はコロナ前の水準に回復した程度で安くなっています。

主な理由は、不祥事や業績停滞、利益率が低いことです。

しかし、今後は会社方針より高収益化に向けた投資が行われており、今後には期待できそうです。

とはいえ、会社計画通りに進むとも限らないので投資は自己責任で行いましょう。

勝ちやすい割安銘柄を探す方法や投資術を磨きたい方は、こちらの書籍が分かりやすいです。

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