【ヤマダ電機】株価はなぜ安い?危険?配当や将来性、今後の上がる可能性を解説!

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~本記事で分かること~
・ヤマダ電機の業績
・ヤマダ電機の株価推移
・ヤマダ電機の株価が安い理由
・配当や自社株買いについて
・ヤマダ電機の将来性について

ヤマダ電機と聞くと、多くの方が知っているのではないでしょうか。

しかし、株価の方は低迷気味です。

ヤマダ電機の株価はなぜ安いのか。

それは、企業買収するも業績が横ばいで成長性が低いためです。

本記事では、ヤマダ電機の業績や株価、配当金、株価が安い理由などについて解説していきます。

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ヤマダ電機とは

ヤマダ電機を知らない方はほとんどいないでしょう。

郊外にある身近な家電量販店として君臨しており、国内の家電量販店で首位となっています。

投資をする前に会社の規模や事業内容について知っておきましょう。

会社の規模

まずは会社の規模から。

ヤマダ電機は1983年に設立され、売上高は約1.6兆円もあります。

売上の8割が家電関係であり、家電を柱としていることが良く分かります。

東証プライム市場に上場しており、社員数は約2万5000人も抱えている一流企業です。

上場プライム市場
資本金711億円
設立日1983年
売上高約1.6兆円
社員数25,284人

事業内容

ヤマダ電機の事業内容について。

ヤマダ電機は家電以外にも多くの事業を展開しています。

全部で4つの事業があるので、個別に紹介していきます。

デンキ事業

まずはデンキ事業。

その名の通り家電を扱う事業となります。

具体的には、ヤマダ電機の店舗や都市型店舗のLABI、アウトレット・リユース館、YAMADA webなどが挙げられます。

おそらくヤマダ電機と聞いて、真っ先に思いつくのがデンキ事業でしょう。

というのも、売上構成比の約83%を占めているメイン事業です。

~デンキ事業~
・家電を取り扱う事業
・リアル店舗やWEB店舗があり知名度高い
・売上構成比の80%を占める

住建事業

2つ目が住建事業です。

近年ヤマダ電機が力を入れている事業であり、住宅やリフォームなどを手掛けている事業となります。

自社で住宅を手掛けることで、家電や家具、保険、金融などを提案することが可能となりグループシナジー効果が高い事業です。

住建事業の売上に対する構成比は約15%となります。

~住建事業~
・ヤマダホームやリフォームを取り扱う事業
・家電や家具、保険などとのシナジー効果大
・売上構成比の15%を占める

金融事業

3つ目が金融事業です。

具体的に、ヤマダフラット35や少額短期保険、クレジットカードなどを展開しています。

デンキ事業や住建事業での支払いや保険といった分野を担っている形ですね。

金融事業の売上に対する構成比は約0.1%となります。

~金融事業~
・住宅ローンやクレジットカード等を展開
・他事業とのシナジー効果
・売上構成比の0.1%を占める

環境事業

4つ目が環境事業です。

使用済み家電製品を中心としたリユースの促進、廃棄物の再資源化と減量などを目指して、SDGs活動に取り組んでいます。

具体的には、建築資材の中間処理によるリサイクルやパソコンの中古販売などが挙げられます。

金融事業の売上に対する構成比は約1%となります。

~環境事業~
・リユースや再資源化活動を展開
・建築資材の再利用やパソコンの中古販売など
・売上構成比の1%を占める

ヤマダ電機の業績について

ヤマダ電機の業績について。

コロナ禍での巣ごもり需要や大塚家具買収など、様々なことに直面したヤマダ電機。

業績の方はどうだったのでしょうか。

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売上&営業利益の推移

ヤマダ電機の売上と営業利益の推移を以下の表にまとめました(引用:四季報)。

売上は2021年以外はほぼ横ばいとなっています。

2021年はコロナ禍の巣ごもり需要により増収増益となりましたが、特需が終わると元の売上水準に戻った形ですね。

2021年以降は2年連続で減益となっています。

原因は、巣ごもり特需の反動減や値上げによる需要減少、家電量販店への客数自体も減少したことが挙げられます(引用:DCS)

ヤマダHDの売上&営業利益
年度売上(百万円)営業利益(百万円)営業利益率
2020年1,611,53838,3262.4%
2021年1,752,50692,0785.3%
2022年1,619,37965,7034.1%
2023年1,600,58644,0662.8%
2024年(予)1,686,00050,5003.0%

ヤマダ電機:株価の推移

ヤマダ電機の株価について。

家電量販店で業界首位のヤマダ電機ですが、株価はどうなのか。

コロナ前とコロナ後に分けて解説していきます。

株式投資が不安な方や中々勝てない方は、損をしない投資方法を解説しているので参考にどうぞ。

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2010~2020年:後半は株価下落

ヤマダ電機の過去10年分の株価チャートを掲載しました(引用:yahooファイナンス)。

ご覧の通り、2017年頃までは株価は上昇していましたが、それ以降は下落基調にあります。

特にコロナ禍では株価が400円付近まで下落しています。

また、コロナ禍においては手元資金確保のために自社株買いを中止し、株価が大幅安になりました(引用:日本経済新聞)。

~ヤマダHD:株価①~
・2017年以降、株価は下落基調
・コロナ禍では株価400円まで下落
・2020年に自社株買い中止で大幅安

2020年以降:株価は下落基調

ヤマダ電機のコロナ禍以降の株価チャートを掲載しました(引用:yahooファイナンス)。

ご覧の通り、2020年のコロナ禍以降株価は下落し続け、一時は400円を割り込みました。

下落の原因は、コロナ特需が終わったことによる業績悪化です。

特に2022年決算は、コロナ特需の反動で7%減収、営業利益は22%減となりコロナ特需前の水準に戻ってしまいました(参考:電波新聞)。

また、株主優待を改悪したことで長期ホルダーが離れてしまい、株価も下落基調となっています。

~ヤマダHD:株価②~
・コロナ後は株価下落基調
・コロナ特需終了で減収減益で株価安
・株主優待改悪で株価安

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ヤマダ電機:株主還元について

ヤマダ電機の株主還元について。

一般的に株主還元は、配当金や自社株買い・株主優待・株式分割などが挙げられます。

ヤマダ電機の場合は、配当・自社株買い・株主優待を実施しています。

それぞれ個別に解説していきます。

配当銘柄狙いで投資を始めたい方は、こちらの書籍で投資術について詳しく書かれていますので参考にどうぞ。

配当金の推移

ヤマダ電機の配当金の推移を以下の表にまとめました(引用:IRBANK

コロナ禍では1株あたり10円でしたが、2021年には18円に大幅増配が実施されました。

これは、コロナ特需による業績拡大に伴う株主還元となります。

しかし、コロナ特需が終了し業績が下がった2023年度は1株あたり12円に減配されました(参考:日経新聞)。

配当利回りは3%前後ですが、配当金の増減が激しいため配当銘柄としての魅力は微妙といったところです。

年度中間配当期末配当合計
202001010
202101818
202201818
202301212

自社株買いの推移

ヤマダ電機の自社株買いの推移を以下の表にまとめました(引用:IRBANK)。

ヤマダ電機は数年に一度自社株買いを実施しており、規模はいずれも100億円以上の大規模です。

特にコロナ禍以降は積極的であり、2022年には発行株式の24%の取得を発表し株価がストップ高にもなっています(引用:ITmedia)。

このように、業績が停滞していても自社株買いは定期的に実施されるため株価上昇狙いでの保有は価値があるかと思います。

年度自社株買い実施額
2014年約650億円
2018年約159億円
2020年約421億円
2023年約873億円

株主優待の内容

ヤマダ電機の株主優待について。

株主優待は、上記の画像にようなお買い物優待券でありヤマダ電機で使用することが出来ます。

100~499株保有なら総額1500円分、500~999株以上保有なら総額5000円分という風に、保有数によって優待額が異なります。

保有数と優待額の相関性について以下にまとめます(引用:ヤマダ電機HP)。

基準日株の保有数
100-499株500-999株1000-9999株10000株以上
3月末500円分2000円分5000円分25000円分
9月末1000円分3000円分5000円分25000円分

ヤマダ電機の株価はなぜ安い?

ヤマダ電機の株価は1株あたり400~500円であり、PER10倍以下です。

家電量販店首位にしては割安水準となっています。

ヤマダ電機の株価はなぜ安いのか。

それは、業績が低迷しており利益率が低いことが挙げられます。

競争激化:業績が横ばい

ヤマダ電機の売上グラフを掲載しています(引用:グラフで決算)。

ご覧の通り、売上は横ばいであり停滞しているのが現状です。

さらに、営業利益単体でみると減益が続いています。

ヤマダ電機が苦戦する原因は、アマゾンや楽天との競合激化、人口減少によるリアル店舗の客数の減少などが挙げられます(参考:DCS)。

利益率の低い家電事業の価格競争が激化し、さらに薄利になっているのが良くありません。

国内事業がメインのため、少子高齢化やEC台頭が成長性に疑問を与えて株価が安くなっています。

~ヤマダHD:株価が安い理由①~
・業績が横ばい、減益基調
・ECとの競争激化、家電の利益率の低下に拍車
・少子高齢化やEC台頭により成長に疑問

成長性:家電×住宅の効果が薄い

続いて、ヤマダ電機の成長性に疑問が生じています。

ヤマダ電機は家電とのシナジー効果を期待して住宅事業を展開しています。

家電×住宅の相性が抜群であることはイメージしやすいですが、問題は国内情勢です。

持ち家の着工数は13カ月連続で減少しており、このままだと1960年以来の低水準となります(引用:日経クロステック)。

賃貸物件は増えているものの、ヤマダ電機がターゲットとする住宅市場は減少傾向です。

つまり、今後の成長性を考えると国内では厳しいのではないかという疑念があります。

実際問題、ヤマダ電機の売上は2016年と大差ありません。

国内の少子高齢化と住宅着工数の減少傾向から、急激な成長性は期待できないためヤマダ電機の株価も安くなっています。

~ヤマダHD:株価が安い理由②~
・国内の住宅着工数は減少傾向
・少子高齢化による住宅減少が成長を阻害
・売上自体も2016年と大差なし
・業績の急拡大は期待できず株価も安値水準

ヤマダ電機の株は危険?

業績が低迷しているヤマダ電機の株を買っても大丈夫なのか。

ネット検索で、ヤマダ電機の株を買うのが危ないという声が散見されます。

なぜヤマダ電機の株が危ないのか。

その原因である、株主優待改悪と業績低迷について解説します。

業績低迷による株主優待の改悪

まず、株主優待の改悪です。

ヤマダ電機は株主優待で、買い物商品券を発行しています。

2021年にこの株主優待が大幅に減額されるという改悪が実施され、ヤマダ電機が危ないと言う話となりました。

具体的に、500株未満の保有で年間3000円の商品券が1500円と半減しました。

さらに、株式を長期で保有している株主への優遇制度も廃止され、優待銘柄としてのメリットが大幅に減少しました(参考:ダイヤモンドザイ)。

その結果、優待利回りが約5%から2.5%へと半減しました。

~ヤマダHD:株価が安い理由②~
・国内の住宅着工数は減少傾向
・少子高齢化による住宅減少が成長を阻害
・売上自体も2016年と大差なし
・業績の急拡大は期待できず株価も安値水準

将来性:ヤマダ電機の株価が上がる可能性

業績低迷のヤマダ電機の株価が上昇する可能性はあるのか。

本項ではヤマダ電機の将来性について解説していきます。

リアル店舗&Eコマース事業の拡大

ヤマダ電機の株価材料として、リアル店舗とEC事業の拡大が挙げられます。

中期経営計画では、2025年には売上高を2022年の1300億円から1800億円までの増加を目標としています(引用:中期経営計画)。

リアル店舗では、家電を中心とした生活シーン提案する家具/インテリア/生活雑貨などを見ることが出来る売り場作り。

ネットショッピングでは、自社サイトの刷新による基盤強化やテレビショッピング等の戦略を進めていきます。

人口減少で苦戦するヤマダ電機ですが、客単価を上げることで成長しようという意思が見えており、成功すれば経営基盤の筋肉質化が期待されます。

~ヤマダHD:将来性①~
・2025年に22年比で売上500億円アップを目標
・苦戦する家電事業が好転すれば株価材料へ
・リアル/ネットの両軸で投資加速

リフォーム事業の成長性

ヤマダ電機の将来性として、リフォーム事業の成長性が挙げられます。

国内の新築住宅着工数は減少していますが、リフォーム市場は6.5兆円規模と巨大であり成長性が期待されます(参考:リフォーム産業新聞)。

ヤマダ電機の中期経営計画では、リフォーム事業の売上を2025年には1000億円、営業利益は2022年の倍を目標としています(引用:中期経営計画)。

利益率の高いリフォーム事業が成長すれば、リフォームに要する家電の取扱量も増えて全体的な売上底上げに繋がります。

利益追求で住宅事業の成長が今後は期待されるでしょう。

~ヤマダHD:将来性②~
・リフォーム事業で2025年には利益倍増を目標
・リフォーム市場は6.5兆円と巨大
・住宅関連の成長で家電事業の支えへ

まとめ

本記事では、ヤマダ電機の業績や株価、株主還元、株価が安い理由などについて解説しました。

家電量販店首位のヤマダ電機ですが、業績は低迷しており株価も奮いません。

配当利回りは3%前後ですが、株価変動が大きく株主優待も改悪されたため魅力としては微妙。

自社株買いは積極的に実施されているため、少しずつ買い増して平均単価をコントロールする投資法が良いかと思います。

とはいえ、景気動向に業績が左右されるため投資は自己責任で行いましょう。

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