・ファナックの業績
・株価の推移
・配当や自社株買いの推移
・株価下落の理由
どうも、ヒカリblogへようこそ。
ファナックといえば、工作機械装置で世界首位の一流企業です。
しかし、株価は下落しており理由を知りたいという方が多いです。
では、ファナックの株価が下落した理由は何か。
・中国景気の停滞が直撃
・配当金が安定しない
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ファナックとは
ファナックという社名は日常生活だと聞きませんが、世界的に有名な日本企業です。
工作機械用NC装置では世界首位のシェアを誇っています。
投資をする前に、ファナックのことを知っておきましょう。
会社の規模
まずはファナックの会社の規模について。
1972年に設立されたファナックですが、売上は約6400億円もあります。
東証プライム市場に上場しており、社員数は約8200人の大企業です。
上場 | プライム市場 |
資本金 | 690億円 |
設立日 | 1972年 |
売上高 | 6,356億円 |
社員数 | 8,256人 |
事業内容
続いては、事業内容について。
ファナックは工場の自動化を推進する商品展開をしており、3つの事業を構成しています。
②ロボット事業
③ロボマシン事業
FA事業
まずはFA事業。
FAとはファクトリーオートメーションの略であり、工場の自動化です。
ファナックは基本技術であるNCとサーボ、レーザを用いて産業用ロボットに強みがあります。
工作機械を得意としておりユーザーの製品品質向上はもちろん、加工現場の自動化や省人化を目的としたロボットを展開しています。
~FA事業~ |
・NCやサーボ、レーザをメインに展開 |
・加工現場の自動化や省人化を推進 |
・工作機械のロボット化に注力 |
ロボット事業
2つ目がロボット事業。
その名の通り、産業用ロボットを展開しています。
具体的には、ロボットが溶接や物の運搬、組立、塗装などを行い、幅広い産業で使用されています。
~ロボット事業~ |
・産業用ロボットを展開 |
・ロボットによる溶接や組立などが可能 |
・自動車や化粧品など幅広い企業で活躍 |
ロボマシン事業
3つ目がロボマシン事業。
その名の通り、ロボットに装着する機材を取り扱っています。
具体的には、ロボドリルやロボショットなどを取り揃え、ファナック製のロボットと高い融合性を有しています。
ロボドリルとロボショットは、先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金の補助対象設備に指定されています。
~ロボマシン事業~ |
・ロボット向けのアタッチメントを展開 |
・ロボドリルやショット等を取り揃える |
・国の補助金対象設備に選抜 |
ファナック:業績について
ファナックの業績について。
向上の自動化やDXの波を受けて業績好調だったファナック。
2023年までは好調でしたが、2024年は一転して中国経済の減速が業績を直撃しています。
決算書の読み方が分かれば銘柄選びで間違えにくいのですが、読み方がよく分からない方はこちらの書籍がオススメです。
売上&営業利益の推移
ファナックの売上と営業利益の推移を以下の表にまとめました(引用:四季報)。
コロナ禍でもパソコンなどの民製品が好調で、特に中国向けの受注が数倍にまで増加しました。
その結果、2023年まで増収・増益を達成し営業利益は20%以上の高収益を達成しています。
しかし、2024年は中国経済の鈍足により、約15%の減収に加え営業利益は16%にまで急落しています。
ファナックの売上&営業利益 | |||
年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 営業利益率 |
2021年 | 551,287 | 112,514 | 20.4% |
2022年 | 733,008 | 183,240 | 25.0% |
2023年 | 851,956 | 191,359 | 22.4% |
2024年(予) | 758,000 | 121,900 | 16.0% |
ファナック:株価下落の推移
ファナックの株価について。
コロナ禍は中国需要の増加により業績好調で株価も絶好調でした。
しかし、2023年からは業績下振れに伴い株価は下落局面となっています。
株式投資が不安な方や中々勝てない方は、損をしない投資方法を解説しているので参考にどうぞ。
2023年:年末にかけて下落
ファナックの株価チャートを掲載しました(引用:yahooファイナンス)。
ご覧の通り、2023年7月以降に急落しており下値を追う展開となっています。
これは2023年7月決算より、2024年の見通しを下方修正したためです。
特に通期での純利益予想を前年比:約34%の減益としており、さらなる収益の下振れを嫌気して株価も下落しています(参考:四季報)。
~株価:2022-2023年~ |
・2023年中盤より株価急落 |
・2024年の業績予想を大幅下方修正 |
・収益の下振れがマイナス材料 |
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ファナック:株主還元について
ファナックの株主還元について。
株主還元は、配当金や自社株買い、株主優待、株式分割などが挙げられます。
このうちファナックは配当金と自社株買い、株式分割を実施しています。
配当銘柄狙いで投資をしたい方は、こちらの書籍で投資術について詳しく書かれていますので参考にどうぞ。
配当金の推移
ファナックの配当金の推移をグラフにまとめました。
ご覧の通り、2020年以降は3年連続で増配を実施しています。
配当性向60%の会社方針のため、業績好調なら高配当・業績不振の場合は問答無用で減配となるのが特徴です。
配当額が安定しないため配当金投資には向かない銘柄ですね。
2024年の配当額は未定ですが、減益予想のため減配となる可能性があります。
配当利回りの推移
ファナックの配当利回りの推移をグラフにしています。
ご覧の通り、配当利回りは2%前後で推移しており配当銘柄としての魅力度は低いです。
2019年のみ配当利回りが5%を超えていますが、これは特別配当があったことによる一時的なもの。
ファナックに投資する際は、配当狙いよりも株価上昇を狙う手法がメインとなるでしょう。
自社株買いの推移
ファナックの自社株買いの推移をグラフにしました。
2023年は3年ぶりに自社株買いを実施し、約490億円規模で行われました。
また、2024年には250億円を上限とした自社株買いを2023年11月~2024年4月にかけて実施することを発表しています(引用:ロイター通信)。
減益でも自社株買いを実施することや配当性向:60%と高い点からも、株主還元に積極的であることが分かります。
株式分割の実施
ファナックは2023年3月31日に株式分割を実施しています。
1→5株への分割により投資単価が4000円前後にまで下がりました。
株式分割が実施されると投資単価が下がり、分割前よりも買いやすくなるメリットがあります。
今まで200万円近い資金が必要で躊躇していた方も、ファナック株を持ちやすい環境となっています。
ファナック:株価が下落した理由
ファナックの株価は下落しているのが現状です。
株価が下落した理由は、業績不振となります(参考:ファナックIR)。
②中国受注の失速
③配当が安定しない
①大幅な下方修正
まずは、2023年に発表した大幅な下方修正。
2024年の通期見通しを1371億円から1131億円に引き下げました。
ファナックの主力は産業用ロボやロボマシンですが、設備投資は世界情勢の影響を大きく受けます。
世界的に、金利引き上げによる設備投資控えや在庫調整の流れが2023年は強くファナックには逆風となっています。
中国での受注も落ち込む見込みであるため、ファナックの収益が下振れることで株価下落の原因となっています。
②中国受注の失速
2つ目の株価下落の理由は、中国からの受注失速です。
グラフの通り、中国内での売上は決算毎に低迷しているのが現状です。
中国経済の失速により、市場経済の回復が遅れ受注に影響していることが原因となります。
設備投資は景気の影響を大きく受けるため、中国の経済成長が鈍化するほどファナックには厳しい環境が続きます。
中国経済の回復が不透明であるため、ファナックの業績低迷は長期化が予想され株価も下落する結果となっています。
③配当が安定しない
3つ目の株価下落の理由は、配当が安定しないことです。
2011年以降の配当額の推移をグラフにしましたが、配当額が安定していません。
ファナックの業績は世界経済の影響を大きくけるため、増配と減配を繰り返しています。
配当額が安定すれば株価の下支えとなりますが、ファナックの場合は配当銘柄としての魅力度が低く株価も上下するのが現状です。
総括
本記事では、ファナックの業績や株価が下落した理由などについて解説しました。
ファナックは工場自動化に強みを持ち、世界シェアの高い日本を代表する企業です。
近年の省人化や生産性アップの流れに乗って業績を拡大してきましたが、2023年は業績不振により株価は下落しています。
中国経済の失速や世界的な在庫調整により、ファナックの業績不振は長期化する見込みとなっています。
今が買い時とも考えられますが、目先の株価は不安定となるので投資は自己責任で行いましょう。
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