【SUMCO】株価が上がらない理由は?配当は今後どうなる?シリコンウエハ専業で駆け上がれ!

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半導体銘柄
半導体銘柄投資
~本記事で分かること~
・SUMCOの業績や事業内容
・SUMCOの株価の推移
・SUMCOの株価が上がらない理由
・SUMCOの今後について

どうも、ヒカリblogへようこそ。

皆さん、SUMCOという会社を知っていますでしょうか。

今を輝く半導体メーカーであり、世界でも高いシェアを有している優良企業です。

しかし、他の半導体銘柄と比べると株価は振るわないのが現状です。

SUMCOの株価が上がらない理由は何か。

それは、世界経済の情勢次第で業績が不安定かつ減配リスクがあるためです。

本記事では、SUMCOの業績や株価推移、株主還元、株価が上がらない理由などについて解説していきます。

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SUMCOとは

SUMCOはBtoB企業なので、名前を一般的に聞くことはないかと思います。

しかし、シリコンウエハー世界シェア第2位の凄い企業です。

投資をする前に、会社の規模や事業内容を知っておきましょう。

会社の規模

まずは会社の規模から。

SUMCOの設立は1999年と若く、まだ20年程度しか経っていません。

それでも世界シェア第2位を占めていることから技術力は高いこと伺えます。

東証プライム市場に上場しており、売上高は約4400億円、社員数は約9000人の大企業です。

上場 プライム市場
資本金 1,990億円
設立日 1999年
売上高 4,410億円
社員数 9,189人

事業内容

SUMCOの事業内容について。

半導体用シリコンウエハーのメーカーであり、事業内容は製造販売のみです。

シリコンウェハーの製造販売

SUMCOの主な事業でシリコンウエハーの製造と販売です。

シリコンウェハーとは、車やパソコン、家電などで用いられている半導体の材料です。

SUMCOの場合、超高純度のシリコンウエハーを製造できる技術力が強み。

この事業で世界シェアで約30%を占めており、ロジック半導体向けに限れば世界シェア50%以上となっています(引用:monja)。

~シリコンウエハーの製造&販売~
・世界シェアで約30%を占める事業
・独自の超高純度シリコンウエハーが強み
・世界シェア第2位の実力

SUMCOの業績について

SUMCOの業績について。

世界シェア第2位のSUMCOですが、業績の方はどうなのか。

近年の半導体需要の流れに乗って好業績を収めています。

決算書の読み方についてはこちらの書籍がオススメです。

売上&営業利益の推移

SUMCOの売上&利業利益の推移を以下の表にまとめました(引用:四季報)。

コロナ禍の2020年は減収減益ですが、それでも営業利益率は約13%。

それ以降は増収増益を連続で達成しており、2022年は営業利益が約25%と非常に高い収益力を達成しています。

これは、データセンターや車載向けで需要が供給を上回るほど引く手数多だったためです(参考:日経新聞)。

SUMCOの売上&営業利益
年度 売上(百万円) 営業利益(百万円) 営業利益率
2019年 299,460 50,636 16.9%
2020年 291,333 37,897 13.0%
2021年 335,674 51,543 15.3%
2022年 441,083 109,683 24.9%

SUMCO:株価の推移

SUMCOの株価について。

世界トップクラスのシリコンウエハー製造技術を持つSUMCO。

株価の推移はどうなのか。

株式投資が不安な方や中々勝てない方は、損をしない投資方法を解説しているので参考にどうぞ。

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2010年代:株価半値を二度経験

2010年代のSUMCOの株価チャートを掲載しました(引用:yahooファイナンス)。

ご覧の通り、2015年のチャイナショックや2018年の米中貿易戦争などの影響をモロに受けています。

株価が半値近くまで下落する値動きが5年間に2度もあります

景気減速や中国への半導体規制など、供給が需要を上回り業績が悪化することが懸念されたためです(参考:かぶたん)。

このように、SUMCOは景気敏感株であり株価が不安定になる特徴があります。

~SUMCO:株価①~
・SUMCOは景気敏感株
・2015年と2018年に株価半値の値動き
・株価は世界情勢次第で不安定

コロナ後は横ばい

コロナ後のSUMCOの株価チャートを掲載しました(引用:yahooファイナンス)。

2022年以降の株価はほぼ横ばいです。

コロナが明け、半導体不足が解消され供給過多となり在庫調整が懸念され始めました。

実際、巣ごもり需要の終了によりメモリー半導体が軟調となっています(参考:bloomberg)。

これにより2022年初頭から株価は下落し、それ以降は株価2000円付近のボックス相場です。

~SUMCO:株価②~
・コロナ後の株価はほぼ横ばい
・半導体供給過多の影響が懸念
・特にメモリー半導体の需要が軟化

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SUMCOの株主還元について

SUMCOの株主還元について。

一般的に、株主還元は配当金や自社株買い、株主優待などが挙げられます。

SUMCOの場合、配当金と自社株買いを実施しています。

それぞれ個別に解説していきましょう。

配当銘柄狙いで投資を始めたい方は、こちらの書籍で投資術について詳しく書かれていますので参考にどうぞ。

配当の推移

SUMCOの配当の推移を以下の表にまとめました(引用:IRBANK)。

コロナ禍で減収減益となった影響で、2020年は減配が実施されています。

しかし、その後は業績改善による連続増配を実施しています。

特に、2022年は大幅増配し1株あたり81円の配当金、配当利回りは約4%でした。

配当利回りは優秀ですが、景気敏感株なので減配リスクがあり安定性に欠けるのが弱みと言えます。

2024年は半導体需要が回復見込みなので、SUMCOの業績・配当にも期待できます(参考:JETRO)。

年度 中間配当 期末配当 合計
2019 25 10 35
2020 18 9 27
2021 17 24 41
2022 36 45 81

自社株買いの推移

SUMCOの自社株買いの推移を以下の表にまとめました(引用:IRBANK)。

SUMCOは自社株買いを2020年、2021年に連続して実施しています。

自社株買いの規模は20~30億円であり、1回当たりの買い付け数は発行株式数の0.5%前後です(参考:かぶたん)。

2023年時点で自社株買いの発表はありませんが、配当や自社株買いに積極的なので期待して待ちましょう。

年度 自社株買い実施額
2020 32億9998万円
2021 24億9983万円

株主優待は廃止

SUMCOの株主優待について、現在は廃止されています。

過去にはクオカードの配布を実施していましたが、2021年1月権利分を最後に廃止されました。

廃止の理由は以下。

剰余金の配当により利益還元を行うことがより適切と判断し、株主優待制度については廃止させていただくことといたしました。

引用:SUMCO

~SUMCO:株主優待~
・2021年を最後に優待廃止
・過去にはクオカードの配布が実施
・配当重視に切り替えることを会社発表

SUMCO:株価が上がらない理由

SUMCOの株価はなぜ上がらないのか。

世界シェア2位にも関わらず、過去のピークを超えることが出来ていません。

同業の信越化学は絶好調なのになぜ?

その理由は、業績が不安定かつ減配リスクがあるためです。

業績が不安定

SUMCOの株価が上がらない理由として、まず業績が不安定であることです。

チャイナショックや米中半導体戦争など、世界情勢によって業績が非常に左右されます。

例えば、2015年のチャイナショックにより翌年の決算が約50%の減益でした。

さらに、2019年決算では米中半導体戦争の影響で同じく約50%の減益(引用:IRBANK)。

売上面でも増収と減収を繰り返す不安定さが、まさに景気敏感株と言えます。

このように業績の上下が激しいので株主は長期投資せず、少し株価が上昇したら利益確定をするため株価が右肩上がりにならない。

~SUMCO:業績不安定~
・増益の翌年に50%減益が普通にある
・世界情勢次第で売上も上下する不安定さ
・株主は長期投資ではなく短期売買で株価も停滞

減配リスクが高い

SUMCOの株価が上がらない理由として、2つ目が減配リスクです。

業績が不安定なSUMCOは減配を実施した過去があります。

具体的に、2016年は20→10円に減配、2019年には62→35円に減配しています(引用:SUMCO)。

世界情勢で影響を受けた場合、配当は維持せず躊躇なく減配を実施する特徴があります。

このようにSUMCOは減配リスクが大きく、配当銘柄としても魅力が目減りするため株価も上がりづらくなります。

~SUMCO:減配リスク~
・減配と増配を繰り返す不安定な配当推移
・業績低迷時は容赦なく減配を実施
・減配リスクが高く配当銘柄に成り得ない

SUMCO:今後について

SUMCOの今後はどうなるのか。

世界的な半導体需要に対応し、さらに国内生産を進める国の政策がSUMCOを後押ししています。

シリコンウエハー業界での将来性は明るい可能性が高いです。

政府の後押しで新工場設立

SUMCOは佐賀県にシリコンウエハー工場を新設することを発表しています。

工場新設により生産能力が増強され今後の半導体需要に応えることが出来れば、SUMCOの業績も明るくなるでしょう。

この新工場ですが、日本政府が最大750億円の補助金を実施することが報じられてます(引用:かぶたん)。

今後、JSRが政府に買収されたように国内半導体メーカーの増強に力を入れていくことが予想されます。

半導体を作る際に欠かすことのできないシリコンウエハー製造のSUMCOは、さらに注目されていくでしょう。

~新工場:政府の後押し~
・新工場へ政府が最大750億円の補助報道
・国策で半導体への注力が期待
・半導体の基板たるシリコンウエハーの需要健在

まとめ

本記事では、SUMCOの業績や株価推移、株主還元、株価が上がらない理由などについて解説しました。

SUMCOは景気敏感株であり、業績や配当が不安定です。

そのため配当銘柄としての魅力は微妙なところであり、株価の底上げに影響していると推測されます。

コロナ禍以降は半導体を戦略物資として各国が判断しており、今後はその基盤たるシリコンウエハーはさらに期待が高まることが予想されます。

とはいえ、シリコンウエハー専業のSUMCOは世界基盤に大きく影響を受けるため投資は自己責任で行いましょう。

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